高周波カテーテルアブレーションをはじめとした不整脈治療の専門医チーム サイトマップ
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 心房細動自体の治療法は大別して抗不整脈薬による内服療法、開心術によるMAZE手術、高周波カテーテルアブレーション法の3つがあります。


1.内服療法

 薬物療法では、不整脈を抑制する抗不整脈剤が用いられます。この治療法の長所として簡単で保存的な治療法であることが挙げられます。
 抗不整脈剤は心筋細胞の膜タンパクであるイオンチャンネルに作用し、心筋細胞の興奮性、伝導性、興奮の持続時間(不応期)を変えることで不整脈を抑制する ものですので、当然正常の心臓興奮に影響を与えます。
 そして副作用として少ない頻度ではありますが致死性の不整脈の発生(心室細動、心室頻拍、Torsades de Pointes、心停止)を生じることがありますし、肝腎障害、消化器症状、神経症状などを数%に引き起こします。

 最も効果の優れた抗不整脈剤であるアミオダロンは肺毒性を有し、数%に間質性肺炎を生じますし、最悪の場合には肺線維症となり死に至ります。さらに数%に甲状腺機能障害(亢進症、低下症)や角膜の色素沈着、日光過敏症などを引き起こします。
 またアミオダロンの次に効果の優れた抗不整脈剤のベプリコールは、約4%に致死的な不整脈であるTorsades de Pointesを生じることが知られています。

 抗不整脈剤は内服により血中濃度がある一定の範囲にある限り効果を発揮しますが、内服を中止すると効果がなくなります。このため抗不整脈薬により心房細動を治してしまう(根治)ことはできません。
 さらに前述したように、抗不整脈薬により発作性心房細動から長期間持続性心房細動への慢性化を抑制することはほとんどできませんので(14年間で77%が慢性化)、時間と共に徐々に心房細動は悪化して結局は慢性化します。


2.MAZE手術

 MAZE手術(迷路手術)は、1991年にアメリカのワシントン大学の心臓血管外科医ジム・コックス博士によって開発された心房細動の根治療法です。
 コックス先生(1999年)は、13年間に様々な基礎心疾患を有する心房細動例306例に基礎心疾患の手術+MAZE手術を行い、手術死亡が3.3%でした。
 265例の平均3.7年の経過観察では正常の洞調律が100%で維持され、そのうち95%は抗不整脈剤も不要でした。また術後の脳梗塞発生は1例(0.3%)のみ という素晴らしい結果でした。それ以後様々な手技の改良と切開・縫合に変わる手段・デバイスの 様々な改良、改善が加えられ、治療成績のとても良い治療法として確立しました。

 現在この治療法は単体で行われることはほとんどなく、弁膜症や冠動脈バイパス術などの他疾患に対する手術時に、併発した心房細動に対する追加治療として行なわれています。
 手術法としてはいろいろな様式が提唱されていますが、基本的な考え方として肺静脈周囲を左心房から隔離し、残る心房を小さく切り刻んで4cm以上の心房の範囲を作らなくするというものです。実際には心房をメスで切開・縫合する方法、冷凍凝固する方法、高周波通電により焼灼する方法などがありますが、場合により単独で、またはこれらの手法を組み合わせて行われます。

 MAZE手術を行うことで80-90%の例で心房細動が根治されると報告されています。しかし、開心術であるため体に及ぼすダメージ(医学的には侵襲といいます)が大きく、死亡率も1%ほどありますので併発症のない心房細動を治療する方法としては適しているとは言えません。


3.高周波カテーテルアブレーション法

 残る治療法は高周波カテーテルアブレーションとなりますが、別項目(高周波カテーテルアブレーション術)を作って説明します。




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